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domoto63

という喜びの意味が込められている。

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という喜びの意味が込められている。

という喜びの意味が込められている。

 

蘭丸は光源氏の歌を返して、己の愛情を胡蝶に伝えたのである。

 

胡蝶の小さな心の中に、優しく、暖かい感情が広がっていった。

 

胡蝶は思わず、自分の身体の前に重ねられた蘭丸の腕に触れ

 

……蘭丸様」

 

「はい」

 

「この歌を私にげるのは、可笑しゅうございます」

 

「そうですか?」

 

「私と蘭丸様はその、まだ睦みうてもいないのに」

 

「されど、いずれはそうなります。上様が、許して下さればですが」

 

「ならば、一生無理にございましょう」

 

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蘭丸はそう言って微笑むと、やや間を置いてから「それに」と続けた。など共にせずとも、こうして姫様と寄り添っているだけでも、今の某には有り難く、幸せなことでございます故」

 

高望みは致しませんと、胡蝶のうなじの上で蘭丸はゆっくりと首を振った。

 

胡蝶は紅潮した面差しを、静かに蘭丸の方へ振り向ける。

 

「ならば、蘭丸様もはっきりとせ下さいませ。蘭丸様は、私のこと

 

「無論、好いておりまする」

 

「おが、いらない程にですか?」

 

「妾どころか、あなた様以外のはいらぬと思える程に」

 

それは、言い過ぎにございます」

 

「ええ、言い過ぎました」

 

蘭丸と胡蝶は目を見合せ、やがてけたように笑った。

 

何やら胡蝶は、から解放されたような、実に清々しい気分だった。

 

──蘭丸様」

 

「何でしょう?」

 

「私、もうい事を口にするのはやめまする。織田信長の娘として、斎藤道三の孫として、

 

そして何より、あなた様の未来の妻として、強く、誇り高い人間でいられるように」

 

その決意的な言葉に、蘭丸は顔をばせながら

 

「ご立派なお心意気にございます」

 

そう言って、深く頭を下げると

 

「では、そのお心意気が揺るがぬよう、某から姫様へを差し上げましょう」

 

目尻に細かい笑い皺を寄せて言った。

「贈物でございますか?」

 

「はい。せっかく致すのです、姫様の為に京で何か求めて参りましょう」

 

「そんな、お気をわれますな」

 

「構いませぬ。何か欲しい物はありませぬか?」

 

「何もありませぬ」

 

「ご遠慮なさいますな。あまり高価な物はお贈り出来ませんが」

 

「いえ、遠慮ではなく

 

胡蝶はいがちに、隣室をした。

 

今いる御居間の中もそうだが、隣室も寝室も、信長から贈られたきらびやかな調度品であふれている。

 

表の納戸も信長からの贈物でぎっちりであり、必要な物は全てっているとしか思えなかった。

 

蘭丸もそれに気付き、「あ」と苦笑する。

 

「申し訳ございませぬ。そうでございますよね。上様が何もかも、揃えて下さっていますよね」

 

そう恥じ入ったように言うと

 

「馬揃えの折のお衣装のお返しが、まだ出来ておりませなんだ故、せめて京土産をと思うたのですが

 

考え無しにございましたと、蘭丸は寂しそうにった。

 

すると胡蝶は、に蘭丸の腕から放れ、彼の方に向き直ると

 

「左様な理由であるのならば──致しとうございます。蘭丸様の京土産」

 

と屈託のない面持ちで言った。

 

「そんな、良いのです、ご無理をなさらなくても」

 

「無理などしておりませぬ。蘭丸様が、私へのお気遣いから下さるお土産ならば遠慮も致しますが、

 

私への返礼のお品ということであれば、こちらも遠慮はいりませぬ。──それに」

 

「 ? 」

「思わず断ろうとしてしまいましたが、本当は、とても嬉しかったのです。蘭丸様が贈物をして下さると言うてくれて」

 

姫様」

 

「ただ望む品は何もありませぬ故、土産は、蘭丸様のおてにお任せ致します」

 

「某の見立てた物で、まことによろしいのですか?」

 

「勿論でございます。蘭丸様が選んで下さった物であれば、な物でも大切に致しまする」

 

胡蝶はそう言って破顔すると

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